コミュニケーションにおける聞き手行動に着目し、
異文化やジェンダーといった社会的なフィルターが内在した談話における「リスナーシップ」
(聞き手の在り方や貢献)を多様なアプローチから実証的に映し出す。
コミュニケーションを「聞き手」の立場から捉えなおすことを提案する論文集。
執筆者:難波彩子、植野貴志子、山口征孝、岡本雅史、増田将伸、横森大輔、村田和代、森本郁代、片岡邦好、井出里咲子、ブッシュネル・ケード、釜田友里江、首藤佐智子
はしがき
序章 聞き手行動をめぐる研究の背景
難波彩子
第I部 理論の再考・新モデルの構築
聞き手行動の「場の理論」による解釈
ー二者会話における相互ひきこみの発話とうなずき
植野貴志子
聞き手の参与枠組み再考
ー聞き手役割のモデル化の有用性
山口征孝
聞き手行動が孕む二重の他者指向性
ー漫才のツッコミから見る聞き手行動研究の射程
岡本雅史
第2部 制度的役割からの考察
ずれた発話をどう「聞く」か
ー授業内グループワークの参与者による「受け流し」
増田将伸
グループの外の声を聞く
ー大学英語授業内グループワークの相互行為分析から
横森大輔
リスナーシップとラポール形成
ーまちづくりの話し合いのファシリテーターに着目して
村田和代
「聞き手」のふるまいから裁判員裁判の評議を考える
森本郁代
被疑者取調べにおいて「きく」(訊く/聞く)ということ
ー人称とモダリティに注目して
片岡邦好
第3部 社会・文化からの考察
男女の会話の共創
ーリスナーシップとアイデンティティ
難波彩子
Melting the ice
ー初対面会話における共鳴現象としての笑いの機能
井出里咲子、ケード・ブッシュネル
「愚痴」に対する共感表明
ー「愚痴」の語り方と聞き手の反応の観点から
釜田友里江
ポライトネス方略を伴う評価提示発話に対する
聞き手の「値踏み」行動を考える
ー「微妙」を中心に
首藤佐智子
終章 聞き手行動研究の可能性
植野貴志子
索引
執筆者紹介
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