〈交換可能〉な身体
ダダ・シュルレアリスムの運動を背景にしながらも、独自の芸術を探求し続けたハンス・ベルメール。人形のみならず版画・彫刻・デカルコマニーなど多様なメディアを通して取り組んだ「身体のイメージ」はいかなるものか?
初期の人形写真、同時代作家との協働を通じて、制作者も含んだ身体の想像力の問題へと接続する制作・理論の両面を、「交換可能性」という視点から包括的に論じる。
《本書は人形制作も含め、ベルメールが最も旺盛な制作活動を見せた1930年代から60年代に焦点をあてて考察するものであり、その制作活動を網羅することや芸術家の生涯を概観することを目的とはしていない。人形制作を起点として定めることから始め、その後も様々な表現媒体に関わりながら一貫して「身体イメージ」に取り組み続けたベルメールの制作実践を、そこに底流していると思われるひとつの観点から記述してみようという試みである。》(「はじめに」より)
はじめに
第1部 〈交換可能性〉の成立
第一章 人形写真ーー記録から〈交換可能性〉へ
第二章 第二章 イメージの不完全さーーベルメールとデュシャンの《ロト・レリーフ》
第2部 他者との制作
第三章 シュルレアリスムの表現への接近ーーマックス・エルンストとの協働
第四章 重ね合わされる身体ーージョー・ブスケとの協働
第四章 オブジェによる違反ーージョルジュ・バタイユとの協働
第3部 解剖学、あるいは身体イメージの座標
第六章 増殖する「交換」--反抗する身体イメージ
第七章 身体イメージのありかーー制作主体と外界の〈交換可能性〉
おわりに
注
ハンス・ベルメール略年譜
参考文献
図版出典
人名索引
あとがき
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