幕末明治期、米欧からもたらされた諸種の技術や制度は、書物の世界にも大きな影響を与え、和装本から洋装本への転換が進んでいった。
しかし、その道程が一筋縄で行くものでなかったことは、いまに残された書物の驚くべき多彩な製本形態からも伺うことができる。
近代初期洋装本の解体調査・書誌調査から見えてくる製本の裏側、和装から洋装へと移行する過渡期の書物のあり様を具に検討することにより、日本における洋装本定着の端緒を明らかにする。
※2022年3月10日(木)〜2022年7月10日(日)に市谷の杜 本と活字館にて開催され、コアな書物ファンに大好評を博した「100年くらい前の本づくり」展を誌上再現!
〈特集〉
総論◎100年くらい前の本づくり◉木戸雄一
年表で見る100年くらい前の本づくり
洋式製本を理解するための用語集
『仏蘭西法律書』『改正西国立志編』解体調査レポート◉木戸雄一
対談◎解体調査からみた明治初期の洋式製本◉岡本幸治×木戸雄一
『西国立志編』洋装活版本の印刷と製本◉田中栞
パターソンの洋式製本伝習についての基礎研究ー佐藤祐一著『明治初期政府印刷局における洋式製本技術の伝授と受容』概要◉木戸雄一
「ボール表紙本」名称考◉木戸雄一
近世戯作の洋装本化◉山本和明
博物館紹介「市谷の杜 本と活字館」
〈連載〉
佐々木孝浩◉書物の声を聞く 書誌学入門[第22回]
佐藤道生◉松朋堂新収古書解題[第5回]
磯部敦◉書籍はどう動いたのかー近代書籍流通史料の世界[06]
雪嶋宏一◉西洋古書の遠近法[VOL.12]
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