聖書から、ドン・キホーテへ、カズオ・イシグロから、『映像研には手を出すな!』まで、古今東西のテキストを縦横無人に跳躍しながら、人文学の実践と本質に触れる
プロローグ 精神の自由は知識ではない
第1章 文脈ーーテクストと実存をつなぐもの
1 大学の始まりと12世紀ルネサンス
2 自由学芸の英雄アベラール
3 アリストテレスの弁証法
4 新たな文脈を補う解釈
5 キリスト教のテクスト
6 福音書における読者の主体性
第2章 近代芸術の出発点ーー日常を異化する装置
1 美学をめぐる難問
2 近代芸術と近代以前
3 物語と小説ーー意味の生成
4 近代文学の始まりーー『ドン・キホーテ』
5 自然と芸術ーー虚構を迂回して真実へ
6 『ハムレット』にみる異化作用
第3章 物象化した世界ーー経験の「全体性」の喪失
1 フランス印象派の革新
2 名作は観客の期待を裏切るーーラ・ベルマの演技
3 アドルノの「聴取者類型」
4 「全体性」の理念
5 『失われた時を求めて』にみるスノビズム
6 社交界と文学の教養ーーバルザックの『モデスト・ミニョン』
第4章 精神分析学の言語観ーー文脈の科学
1 進化論とミームーー社会進化論の批判
2 環境と文脈
3 シニフィアンと文脈ーーフロイト
4 アリストテレスにおける「アクラシア」
5 シニフィアンと欲望ーーラカン
第5章 批評ーー伝統への挑戦と覚醒
1 芸術批評と敵対性
2 人工知能による作品のディープラーニング
3 ドイツ・ロマン主義の批評概念
4 伝統・古典・権威
第6章 作品批評という営み
1 カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』
2 大童澄瞳『映像研には手を出すな!』の現代性
エピローグ ディオゲネス
注
参考文献
あとがき
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