従来のシーボルト研究は、シーボルト自身にまつわる文化・歴史的分野と、彼が収集した生物模式標識に基づく分類学的分野に注力されてきた。本書ではこれまでの学問領域とは異なる、シーボルトのコレクションを分類学的に再査した最新の知見と、ライデン自然史博物館に所蔵されている未公開の文献資料を紹介し、彼の業績を見直すことを目指す。
主要目次
はじめに
第1部 シーボルトと魚類分類学
第1章 保全分類学のすすめ
第2章 魚類標本の重要性ーーシーボルトコレクションから中村守純コレクションまでーー
第3章 ドイツ・オランダにおけるシーボルトの活動歴
第4章 「日本動物誌」制作におけるシーボルトの役割
第5章 「日本動物誌」の生物図における川原慶賀の役割
第6章 どのくらい持ち帰り、どのように保管されているのか
第2部 江戸参府に見る水辺の原風景
第7章 長崎から江戸までのシーボルトの足跡
第8章 長崎市周辺
第9章 佐賀県嬉野周辺
第10章 淀川周辺
第11章 京都府伏見周辺
第12章 琵琶湖周辺
第13章 濃尾平野周辺
第3部 取り戻せ水辺の原風景
第14章 シーボルトの金魚と江戸時代後期の品種改良事情
第15章 ダム建設とシーボルト里川の復活
第16章 シーボルトに学ぶ自然再生
第4部 図譜 シーボルトが持ち帰った魚たち
ニホンウナギ/アユ/コイ/オオキンブナ/ギンブナ/ゲンゴロウブナ/ニゴロブナ/カワムツ/ヌマムツ/オイカワ/ハス/ヒナモロコ/ヤリタナゴ/アブラボテ/カネヒラ/カワヒガイ/モツゴ/イトモロコ/カマツカ/アユモドキ/ドジョウ/シマドジョウ類/アリアケギバチ/ナマズ/ミナミメダカ/クロヨシノボリ/金魚
まとめ
索引
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