東日本大震災から6年。被災地の復興は、安倍政権の「国土強靭化基本計画」の名のもとに景気対策の中核に位置づけられ、10年間で200兆円もの公共投資が充てられている。しかしこのような経済優先の国土強靭の復興政策が、いのちや生活の質を保障するものでないことは、阪神大震災以来の経験からも学ばれている。
震災は、女性たちに多くの苦しみや悲しみ、困難をもたらした一方で、生き抜く力と多くの発見を与えた。東日本大震災後には被災地内外の女性のネットワークが広がった。24時間ホットラインを含む相談体制が以前より整備され、一人ひとりに寄り添う支援のありかたの重要性も認識された。
女性たちによる災害政策に対するロビー活動も国際的、国内的に展開されてきた。これらの動きは、まだ、決して十分な広がりを持たないが、オルタナティブな文化と地域コミュニティの再構築の可能性を示唆し希望を与えてくれる。
本特集では、大震災が生んだ避難格差、復興格差、さまざまな分断を生み出した被災地の現状を深く知り、困難のなかでも活き活きと活動する女性たちの姿に焦点を当て、復興と持続可能な社会の構築に必要なものは何かを今一度考える。
(執筆者)
堂本暁子、キラン・バーチャ、竹信三恵子、船橋邦子、スベンドリ・カクチ、除本理史、宗形初枝、草野祐子、和田央子、山屋理恵、林美子、木須八重子
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