《世界の主要港が有する地理的条件や経営戦略から、独自の発展を遂げた変遷を一望できる好個の著作として本書を推薦しますーー北海道大学名誉教授・佐伯浩》。古代メソポタミアから人類の経済活動を支えてきた海上交易と港の発展史を、世界的スケールでわかりやすく繙く初の通史が誕生。ヴェネチア、上海、アムステルダム、ニューヨークなど世界の主要港が、それぞれの有する地理的条件や経営戦略のもとでいかに発展し、独自の発展を遂げたかを、世界史全体から俯瞰する初の試み。あわせて、日本近代土木工学が世界の交通ネットワークで果たした役割を明らかにし、廣井工学を港湾史に位置づけた〈廣井勇評伝〉の完結作ともなる、前著『北海道みなとまちの歴史』に続く“港湾史シリーズ”第2弾!
はしがき
地図◇本書に掲載した世界の主要な港と海洋運河
【序 章◇海上交通と港湾の概要】
海上交通/港湾と後背地/自然環境と港湾
【第1章◇古代オリエントと地中海世界】
古代メソポタミア文明/アレクサンドリア港/古代エジプト文明/古代エーゲ海文明/古代ギリシャ文明とピレウスの港/フェニキア最大の植民都市国家カルタゴ/ローマ帝国のオスティア港
【第2章◇インド洋海域世界】
古代インド文明と交易/インド洋のモンスーンと航海/世紀以降のインド洋海域世界
【第3章◇古代から明までの中国】
文明誕生から漢まで/魏晋南北朝から隋唐まで/海の帝国として栄えた宋/世界帝国を築いた元/明の大運河と海上交易
【第4章◇イスラーム世界】
平安の都バグダード/インド洋の国際交易港スィーラーフ/マムルーク朝によるイタリア諸都市の進出防止策
【第5章◇地中海世界の復活】
地中海の地理/ビザンツ帝国とイタリア諸港/イスタンブール/ヴェネチア/ジェノバ/マルセイユ
【第6章◇北西ヨーロッパの躍進】
ハンザから大航海時代まで/アントウェルペン(現アントワープ)/アムステルダム
【第7章◇近代港湾の成立】
概説/ロンドン/リバプールとマンチェスター〈1リバプール、2マンチェスター〉/ロッテルダム/ハンブルク/海洋運河〈1スエズ運河、2パナマ運河、3キール運河(北海・バルト海運河
【第8章◇近代のインド洋海域世界】
ヨーロッパ諸国のインド洋進出/スエズ運河開通前のインド洋航路/シンガポール/カルカッタ(現コルカタ)/ボンベイ(現ムンバイ)/カラチ/モンバサ
【第9章◇近代の中国】
概説/ロシアのシベリア開発と中国東北部〈1ロシアの領土拡大とシベリア開発、2シベリア横断鉄道の建設と中国東北部〉/上海/大連
【第10章◇アングロアメリカ】
概説/モントリオール/ニューヨーク/フィラデルフィア/ボルチモア/ニューオーリンズ/ヒューストン/サンフランシスコとバンクーバー/コラム*アメリカで今も生きる自然主義の技術力─岡崎文𠮷
参考・引用文献/索引
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