臨床心理学の考えと心理職の実践は,精神医療や福祉,教育に影響を与えてきた。それは,どの程度のものだったのか。今後,よりよい対人援助を多職種のなかでめざすときに,心理職はどう考えればいいのか──。本書は,「心理職のプロフェッショナリズム」について,まとめたものです。
著者は,精神科での心理職として長年臨床を行い,大学教育や産業臨床,司法関係などさまざまな現場でも活動をしてきました。
この本は,その間に考えてきた著者の現場感覚から生まれた臨床や支援のヒントをまとめたもので,多くの対人援助職に必須の心理臨床から生まれた知恵が詰まっています。
はじめに
コラム1 「援助」「支援」という言葉について
第1部 精神神経科医療から対人援助を考える
序章 適応とは? そして幸せとは?
1 情緒的成熟ということ
2 資質を活かす,ということ
第1章 精神神経科患者の生きづらさは何に由来するのか
1 患者さんが抱え(させられ)てしまったテーマの見えづらさ
2 患者さんとスタッフに起こる「悪循環」
コラム2 本書における「カウンセリング」「心理療法」「心理支援」「心理面接」「心理臨床」
第2章 他人の人生に「口出し」をするということ
1 生きていき方への「口出し」について
2 支援行為そのものにある陥穽
3 心理的精神的支援における「他人の人生への『口出し』」について
第2部 対人援助を心理職が変えていく
第1章 心理専門職の姿勢と技術
1 心理的見立て
2 徹底した共感
3 自身の内界を見つめること・認めること
4 介入技法
5 言葉を武器にすること
6 集団についての理解
7 他職種との連携
第2章 対人援助の勘所,そして心理専門職の貢献
1 チームで活動する
2 自分の気持ちを率直に認める
3 相手の気持ちの成り立ちを想像する習慣を身に付ける
──特に「理不尽な怒り」について
4 構造的に「上下関係」を孕むことを知っておく
5 言葉に鋭敏でいようとする
コラム3 支援者側の権利について
私の臨床観を形作ってくれた本や先達たち
おわりに
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