ウクライナ戦争が始まって1年が過ぎるが、終結の見通しが立たない。ロシアのねらいは何か。戦争の行方は。核戦争の危機は現実となるのか。日本の立ち位置は。様々な情報が飛び交う中、本書では20年以上にわたるプーチンの発言や論文を読み解き、ロシアの内在的論理を冷静に分析することで、ウクライナ戦争の背景を探る。歴史、民族、宗教、社会、政治など幅広い視野からアプローチした本書は、情報戦が激しさを増すいま、現状を正しくとらえ戦争の本質を理解する目を養う一助となる貴重な作品である。巻末附録として1999年から2023年までのプーチンの主要論文・演説の全訳と、2022年のゼレンスキー大統領による日本・アメリカ・イギリス国会演説の全訳を収録。
はじめに(池上彰)
1章 蔑ろにされたプーチンからのシグナル/2章 プーチンは何を語ってきたかーー七本の論文・演説を読み解く/3章 歴史から見るウクライナの深層/4章 クリミア半島から見える両国の相克/5章 戦争の行方と日本の取るべき道
おわりに(佐藤優)
附録:1999-2023年プーチン大統領の主要論文・演説、2022年ゼレンスキー大統領米英日国会演説の全訳
レビュー(6件)
どうしてこの戦争は起きてしまったのか。 メディアによる情報を鵜呑みにして思考が停止していないか。 真実を知り、平和とは何かを学ぶ。
資料集的な価値がある一冊
池上彰さんと佐藤優さんの共著はたくさんあるが、文春等の新書とは明らかに一線を画するものである。2人の本で、出版社が東京堂出版という形態は5年以上前にもあったが、やはり内容がdeepなもの(特にロシア関係)であり、今回もその部分では期待したものであった。詳しいことはこれから読む人のために触れないが、プーチン大統領は分析すればするほど「気が狂った独裁者ではない」ということ、言い換えれば「類いまれなインテリジェンスオフィサー」だということである。
プーチンのこれまでの演説を基に、その真意や背景を池上彰と佐藤優が対談形式で分析している本。 ロシア分析に秀でた佐藤優氏の指摘には眼を見張るものがあり、プーチンがどういう論理でウクライナに侵攻したのか、平易ではないが理解できた。