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『この世界の片隅に』『夕凪の街 桜の国』などで根強いファンを持つ、こうの史代が週刊漫画ゴラクで連載していたオールカラー1コマ漫画をまとめた1冊。 「百人一首」の上の句5字と下の句7字を合わせた12字で主人公・フクコを中心とした日常をゆるやかに描く。 「百人一首」を解説した本ではなく、「百人一首」で使われた12文字を使って言葉遊びで新しい物語を描くという、異色の「百人一首」本。 総天然色の絵を味わいながら和歌の語感に親しみダジャレや語呂を楽しむという「感覚」に特化した1冊で、こうの史代ならではの世界観を楽しめると思われます。 主人公のキャラクター「フクコさん」は「オタフクソース」企業HP内で片渕須直監督、スタジオMAPPA、コトリンゴ、尾身美詞など『この世界の片隅に』スタッフによりアニメ化されています。 あまのはら はなのいろは ひさかたの すみのえの みかのはら ちぎりきな こひすてふ あまつかぜ なにはがた はるすぎて なにしおはば たれをかも なつのよは あはれとも ゆらのとを ありあけの ほか
レビュー(7件)
こうの史代さんのユーモアたっぷり
一首につき、句に合わせてユニークな一枚のイラストの本…と思いきや、ストーリーになっていました。
上の句の最初の5文字と下の句の最初の7文字を組み合わせた12文字をメインとした、ちょっと着眼点が新しい作品。 その12文字とイラストとの関係を読み解く作業がとても楽しかったです。 こうのさんは「ぴっぴら帳」からずっとファンなのですが、今回も楽しめました♪