地域住民が発案・協働し、手づくりの技で、身近な生物の生きる環境を回復する「小さな自然再生」が全国で進んでいる。本書は、北海道で地域住民の発意により行なわれている小さな自然再生、とくに「手づくり魚道」の取り組みを紹介しながら、地域の人々にとって身近な自然やそれと結びついた風景はどんな存在なのか、地域の力でそれを取り戻すことの意味は何かを問う。
序章 変貌した故郷の風景ーー失われた空間の履歴
巨大な防潮堤
失われた「空間の履歴」
礎石のメッセージ
自然とのかかわりを問い直す
第1章 小さな自然再生との出会いーー三郎川手づくり魚道ものがたり
緑の回廊づくりから手づくり魚道へ
立ち上がった住民たち
人の環と自然の環
生活空間に新たな履歴を重ねる
第2章 広がる小さな自然再生
ふるさとの川をー北海道美幌町・駒生川
民がつなぐ環ーー釧路地方・釧路川支流
「小さな自然再生」研究会の取り組み
第3章 なぜいま小さな自然再生なのか
「見試し」を重ねて得られるものはーー岩瀬晴夫さんに聞く
自然とかかわる技術のあるべき姿ーー中村太士さんに聞く
終章 小さな自然再生がひらく未来
桜の植樹に託す再生への願い
空間の改変と小さな自然再生
履歴を重ねるつづけることの意味
生きる場の風景の取り戻しを求めて
終わりにかえてーー海に生きる人に、凪を
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