膨大な著作や画期的な論争によって、二十世紀フランスを代表する哲学者・知識人となったサルトル。世界大戦がもたらした実存の虚無に想像力で立ち向かった作家は、同時代人との友情・競合関係を通じていかにその特異な思想と文体を創造しえたのか。サルトル研究の第一人者が、伝記や自伝、イメージ論や文体論、同性愛などのテーマに着目し、一つの時代を多面的に浮き彫りにする。
はじめに
略号表・参考文献
第1部 同時代を生きること
第1章 世代の問題を出発点として
第2章 他者の現象学──プルーストを読むサルトルとレヴィナス
第3章 両大戦間期パリ──ロシア系哲学者たち、九鬼周造とサルトル
第4章 シュルレアリスムとエグゾティスム──ブルトンとサルトル
第5章 神秘主義をめぐって──バタイユとサルトル
第6章 人間と歴史をめぐって──レヴィ=ストロースとサルトル
第7章 いかにして共に生きるか──サルトルとバルト
第8章 集団、主体性、共同体──六八年五月とサルトル、ドゥルーズ=ガタリ、ブランショ
第9章 詩人ポンジュを読む二人の哲学者──デリダとサルトル
第2部 サルトルの提起する問い
第10章 イメージ論とは何か──不在の写真をめぐって
第11章 文学と哲学の草稿研究──『カルネ』を中心に
第12章 同性愛とヒューマニズム──実存主義のジェンダー論
第13章 作家・哲学者にとってスタイルとは──文体論をめぐって
第14章 自伝というトポス
初出一覧
あとがき
人名索引
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