物質からの離反と援用/関係性の可視化
はじまりは<絵画が、自らの物質的性格を露わにし始めたこと>。20世紀後半から21世紀初頭までの美術の変転を物質性、自律性、独創性、現実性の四つの視点から読みとき、それに関わる作家、作品を詳述する。
序章
第一章 絵画の転位ーー戦後の10年間
1 「現代美術」の発生
2 リアリティの場所
3 アヴァンギャルドの新たな目覚め
4 物質としての絵画
5 現実像を変える論理
第二章 消える境界ーー50年代から60年代へ
1 現代美術の播種
2 精神と物質の握手
第三章 拡大した美術概念ーー60年代の海外
1 行為行動の表現
2 〈ハプニング〉と〈フルクサス〉
3 ボイスの〈アクツィオーン〉
4 未踏の地で耕される現代美術
第四章 多層化と拡散する美術思考ーー60年代の個別性
1 祭りのあとで
2 作家たちを追って
3 物質性の浸透
第五章 物質の侵略と離反ーー70年代
1 70年代までの欧米の展開
2 物質を裸形にする〈もの派〉
3 「もの」が果たす世界との出会い
4 物質から遠く離れて
5 方法、素材、思考の多様な並立
第六章 多元化の浸透ーー80年代を中心に
1 危機に瀕するモダニズム
2 自律性の回路
3 消費社会から流れ込むイメージ
4 80年代の底流
5 消えた前衛
6 蝕まれるオリジナリティ
第七章 90年代から現在へ
1 社会関与型の行為
2 「美術」からの離反
3 集団行動から社会関与へ
4 社会関与型のプロジェクト
第八章 21世紀美術の葉脈
1 仮想現実と私性
2 私性の追求
3 拘わりを解かれたイメージの流動
4 現在を見る視点
図版一覧
あとがき
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