「事象そのものへ」をモットーとしてフッサールは二〇世紀哲学の新境地を拓いた。『論理学研究』から『学問の危機』にいたるまで,彼は言語・記号,時間意識,他者問題,相互主観性,生活世界など幾多の今日的話題を提供している。しかしまた,世紀の転回期に生きた彼は,明証性・純粋意識・超越論的(先験的)主観性など伝統的概念を使って思索している。それは古典的哲学者としてのフッサールの姿でもある。彼は伝統と革新の,新旧両思想の結接点である。
目次(内容と構成)
フッサールについて
序論ーーフッサールとその時代
1 フッサールの歩んだ道ーー生涯と著作
修学時代
ハレ時代
ゲッチンゲン時代
フライブルク時代
2 フッサールの思想ーー哲学と思索
純粋論理学ーー『論理学研究』
還元と志向性ーー『イデーン』
他者問題ーー『デカルト的省察』
危機と生活世界ーー『危機』
超越論主義ーー『ブリタニカ』草稿
フッサールと今日
あとがき
年譜
参考文献
さくいん
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