ベンサム・リヴィジョニズム。ベンサム研究の大家、ジェラルド・ポステマによる現代ベンサム研究の到達点。
ベンサムの思想全体をーー統治・法の思想のみでなく、その道徳理論も含めてーー「公開性(publicity)」をその統合的概念として再構成する試み。
ベンサムの功利主義的な道徳哲学と法実証主義的な法理論についての一般に流布した解釈ははたして正しいのか?
本書はこの一般に流布した解釈から、彼の著作を救おうと努める「解釈的な救出作戦」である。
ベンサム・リヴィジョニズム。
ベンサムの公共哲学は、コモン・ローの法学者たちのモデルからは離れた、法理学のための新しい法のモデルを含んでいた。すなわち、法の性質についてのベンサムの理解の独創性、そして、彼の核となる規範的原理であった功利性の原理の独創性は、この終生に渡る立法の構想の期間においてそれらが精緻化されていることを見ない限り、十分に正当に評価することはできない。
本書は、そのような正しい認識を探求するものである。
日本語版への序文
序文
謝辞
第一部 ベンサムの理論的基礎
第一章 意味、分析と説明 --思考の技術
第二章 人間の心理学 --個人と社会
第三章 規範理論 --功利性の原理
第四章 公開性とベンサムの価値の理論の進展
第五章 ベンサムの平等に感応的な価値の理論
第六章 普遍的利益と特殊な利益
第二部 ベンサムの法理学
第七章 功利性、公的なルールとコモン・ローの司法的判断
第八章 功利性と命令 --ベンサムの普遍的法理学の根源
第九章 事実、フィクションと法 --証拠法の基礎
第一○章 「フランスのナンセンス」の擁護 --憲法学における基本的権利
第一一章 功利主義的国際秩序
第一二章 正義の魂 --ベンサムと公開性、法と法の支配
第一三章 ベンサム --公開性の理論家
訳者解説(戒能通弘)
レビュー(0件)