「善本」の価値観と見方を懇切に講義。書物の誕生から終焉、再生と流転までの生涯とともに、中国歴代の書物文化史を概観。現代書誌学による調査の実例や、「中華再造善本」「古籍普査」など中国の最新動向も伝える。
●編著者のことば
書誌学はけしてすすめられるようなものではない。書物に接して何かの感触が心の琴線に触れたとき自ら学んでみたいと思うのがその出発点だからである。価値を定める鑑定人はたくさんいる必要はない。ただ、その鑑定に至る学問の経緯を理解できる人はいればいるほどよい。書物にとってそれは何よりの大きな味方となるからだ。……大切なことは、中国で生まれた書物は中国人の感覚で捉えなければならないことであり、それが日本に渡って来たら、日本人の感覚で捉えなければならないということである。書物の運命と生涯である。これを考え続けて行くときに古籍はそれにまつわる事跡・人物などさまざまな過去を語り続けてくれるのである。(本文より)
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