●日本の第一人者たちが論じるフォーカシングの哲学的原点と臨床
●きわめて多面的な魅力を持つフォーカシングであるが,もっとこの方法の本質に関わる底の部分にゴツンと触れる骨太の本はないものか。そんな思いはなかっただろうか。本書は,フォーカシングに深く携わってきた人なら心のどこかで感じていたはずの思いから生まれた「骨太のフォーカシングの本」である。
■目次
はじめに(諸富祥彦)
第一部 概 観
第一章 フォーカシングの原点ーーその哲学の基本的特質及びロジャーズとの関係(諸富祥彦)
一 エッジ(辺縁)での思考
二 「暗黙なるもの」の哲学ーーoccurring into implying
三 停止と葉状化ーー変化を促すもの
四 「暗黙なるもの」による思考ーーイサドラ・ダンカンの場合
五 フォーカシングにおいて「全体」を感じることの意義ーーナルシシズムへの警告
六 まず相互作用ありき(interaction first)
七 「体験過程」概念をめぐって
八 ロジャーズージェンドリン関係
九 ロジャーズのexperiencing概念理解
十 ジェンドリンはロジャーズの正統な後継者なのか
第二部 哲学的思考
第二章 ジェンドリンの思索における哲学的背景(村里忠之)
一 はじめにーージェンドリンの哲学
二 暗在性=形式以上のもの
三 ポストモダン以降を生きる方法としてのフォーカシングとTAE
四 先駆者たち(1)
五 先駆者たち(2)
六 ハイデッガー以降の現代哲学の難点
七 体験的複雑さを用いて考える
八 再びハイデッガーーー哲学と心理学
九 暗在性の哲学の実践としてのフォーカシングとTAE
第三章 臨床的問題としてのジェンドリン哲学(末武康弘)
一 はじめにーージェンドリン哲学へのアプローチ
二 体験過程,象徴,意味ーー体験過程論の展開
三 夢,身体,隠喩ーー現象学的方法による夢解釈
四 体験の複雑性,自我と非自我,身体感覚が導くプロセスーーナルシシズム概念批判と社会的提言
五 暗在的含意,生起,進化ーープロセスモデルの臨床的意義
第三部 臨床的展開
第四章 フォーカシング指向心理療法の基礎概念ーー体識と対人的相互作用(近田輝行)
一 はじめに
二 体識とは何か
三 体識論の心理療法への適用
四 インタラクティブ・フォーカシング
五 おわりに
第五章 日々の臨床実践の土台としてのフォーカシング(吉良安之)
一 はじめに
二 フォーカシングを土台にした心理療法
三 フォーカシング技法をセラピストのために生かす
四 心理臨床家の基底を支え拡充する方法としてのフォーカシング
第六章 心理臨床にフォーカシングを活かす(伊藤研一)
一 私にとってのフォーカシング
二 フォーカシングの威力の実感
三 心理療法技法としてのフォーカシング
四 他の心理療法技法との併用と統合
五 治療者にとってのフォーカシング
六 まとめ
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