革新的な帆布を開発して、江戸期の海運に飛躍的発展をもたらした松右衛門。やがて自作の作業船を駆使し現在の北方領土にいちはやく湊を築造、神戸港をはじめ各地の港湾整備にも尽力する。北前船の船頭から海事百般の名工となった窮理実践者は、いかに自身の運命と向き合い、時代を切り拓いたのか? 従来の史料を再検討し、工樂家伝来の未公開史料を加えて、公益に捧げた70年の生涯を再現した本格的評伝。
序 章 海事の異才の虚と実
風景ノ壱 工樂松右衛門の生い立ち
風景ノ弐 兵庫津の発展と松右衛門の成長
風景ノ参 織帆の創製から御影屋開業まで
風景ノ四 蝦夷地に挑む群像のなかで
風景ノ五 名声とともに生きた晩年
終 章 窮理実践と近代への胎動
レビュー(0件)