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家族、パートナー、友人、ペット… 旅立ちを見送る人が心の痛みを手放し、やがて再生へ向かう日のために これはあなたの物語かもしれませんーー 哀しみを和らげるために大切なことを、一緒に話してみませんか? 死別を経験したときに、私たちには一体どんなことが起こるのでしょうか。 深い心の傷を負っている方々に、私たちはどのように向き合えばいいのでしょうか。 私はその答えを探し、日本、アメリカ、ドイツで悲嘆支援の専門家や 当事者の方々の話に耳を傾けてきました。 この本では、大切な人を亡くした方の拠り所として、 日本グリーフ専門士協会がインターネットで開催している 「グリーフサロン」を紙上に再現しています。 自分の悲しみを和らげるために、本当に大切なことは何なのでしょうか。 そのために知っておいてほしいことが5つあります。 この5つを理解することで、あなたの気持ちは今より楽になるでしょう。 一方で、悲しみが複雑になり、つらさが長引く要因は複数あります。 それらの要因を踏まえ、あなたと同じように死別後の悲しみと 向き合う人たちが変わっていく過程を、本書でお伝えします。 グリーフ(喪失体験に伴う悲しみや嘆きとその反応)ケアを 学術的に解説した優れた本はあるものの、 実践に落とし込むことは難しいという声も少なくありません。 本書はグリーフケアの実践的な取り組みの中で、 あえて学術的な側面にも触れることで、当事者はもちろん、 支援にあたる方にとっても良きヒントになることを目指したつもりです。 研究者の間では、悲嘆は自然なものであり、支援はいらないという考え方と、 支援が当事者の力になるという2つの考えがあります。 確かに死別の悲しみと向き合う上で、絶対的な方法や正解はないかもしれません。 しかし、自分が悲嘆を抱えたとき、大事な人が窮地に立たされたとき、 グリーフケアの知識と支援の方法を知っておくことは大きな力になります。 表層的なケアではなく、あなたの心の傷を深いところから癒し、 “哀しみを生きる方法”はあります。 ぜひあなたも一緒に、グリーフサロンに参加している気持ちで 読み進めていただければ幸いです。 (著者「はじめに」より)
レビュー(20件)
うつなのか悲嘆なのか今の自分の状態がわからない中、渦中の当事者として読みました。悲嘆に関する事象をより詳しく知れたことや既に自分の中にある答え合わせができた点、発見があった点は良かったです。ただ、出てくる登場人物の行動にはあまり共感することができなかったので、読み進めるのが少し大変でした(特に、あいさんについてはいくらなんでもお人好しすぎなのではと思ってしまいました) グリーフというものを知れて良かったです。
タイトルにある “大切な人を亡くしたあなた” とはまさに私と家族のこと。 グリーフケアサロンに参加する勇気はないけれど、グリーフケアの必要性を非常に感じている最中です。 本書でサロンの様子を知ることができ、家族同士で話を聞き合う時間を持つときの参考にしたいと思います。 表紙のイラストもホッとさせてくれる感じでいい。
先輩カウンセラーさんからオススメされて、読んでみました。 つい、早く前をむかないと、とか思ってしまいますが、 それぞれの背景もあるし、自分のペースでいいのだと、 安心できました。 大切な人を亡くしたすぐの方にも、時間がたっても傷が癒えない方にも 指針になるのでは、と思います。
亡くなった人との別れ、辛さは計り知れません。忘れようと思っても忘れられません。グリーフに対する対処の仕方がわかりやすく理解できました。
グリーフケアをもっと広めてほしい
読みやすいです。字も大きく、内容もわかりやすい。特に、哀しみの地図を理解できたのは役に立ったと思います。しかし、愛する者を亡くした悲しみ、つらさはもっと深く重いものです。物足りない思いがしたので、評価4にしました。