日本仏教の最高峰、その思想の核心に迫る!
「世界的に見ましても、アリストテレスとかレオナルド・ダ・ヴィンチというような人と比べて、むしろ空海のほうが幅広い。また当時までの日本の思想・文化の発達状況を見ますと、思想・芸術、それに学問・技術の分野で時流に抜きん出ていた」--湯川秀樹
密教の伝導者にして、書の達人。庶民のための学校を開設し、満濃池の工事をおこなう社会活動家。
日本文化に大きな影響を与えた空海。その核心は、即身成仏にあった!
曼荼羅思想が指し示す、自己、そして他者とは?
「即身成仏」の四字に籠められた、空海の人間観・世界観とは?
空海の思想の今日性を描く決定版!
【本書の内容】
はじめに 今、なぜ空海の哲学なのか
第一章 空海の生涯と著作
第二章 密教に至る仏教史ーー顕教から密教へ
第三章 仏教における「即身成仏」の思想史
第四章 空海の密教思想
第五章 空海の即身成仏思想
第六章 「即身成仏」の教証ーー『即身成仏義』を読む 一
第七章 六大無礙の真意ーー『即身成仏義』を読む 二
第八章 三密加持の実相ーー『即身成仏義』を読む 三
第九章 曼荼羅世界の風光ーー『即身成仏義』を読む 四
第一〇章 『即身成仏義』の本旨
レビュー(6件)
空海の思想は理解できませんでした
残念ながら、密教の本質的な部分は理解できません。 般若心経を精読することをお勧めします。
「教科書に名前が載っている昔の人物」ということになる空海は弘法大師の諡号でも知られ、俚諺のタネにもなっていて、民間信仰の対象にさえなって今日も「生きている」とも言えるかもしれない人物だ。が、「何者?」とでも問われると、とりあえずは「平安時代の初め頃に幅広い活躍を見せた文化人。僧侶」とでも言う他にない。一口に説明し悪い訳だ。 この空海の、恐らく御本人も最も重要視していたであろう“本業”は「密教の祖師」であり、密教を巡ってその考えを纏めた著作が色々と在るという。本書の著者は、仏教関係者ということではなく、仏教や関係思想の内容や経過を学んで伝える研究者である。本書は、そうした研究者の立場で、「空海は何を説こうとした?」を語る一冊である。 仏教?多分、“仏”という境地に至ろうとする考え方と営為とのことなのだろうが、密教はその仏教の密教が成立する以前のモノを鳥瞰し、更に考えたことを加えて、より強く“仏”という境地を追及するというような…本書を読む限り「そういうようなこと?」と思った。 空海という人物の足跡や、“仏教”と括られるモノの経過や拡がりを概観し、空海が説いた「密教」というモノを少し考えるというような内容であったと思う。 興味深い出会いが出来た一冊だった。