ほとんどの政治的な変動の背後には、“音楽”が鳴り響いている。政治学やグローバル・ヒストリーの立場から、音楽ジャンルを横断し、「政治と音楽」を国際関係の中でトータルに捉える。気鋭の国際政治学者たちによる待望の研究書。
第1部 政治的動員と音楽
第1章 音楽は政治を変えられるか(大中 真)
--エストニアの「歌の祭典」--
第2章 帝国のこだま(等松 春夫)
--イギリス帝国と公共音楽ーー
第3章 政治のための音楽、音楽のための政治(芝崎 祐典)
--ナチスドイツとアメリカ占領軍政府ーー
Column 1 ロックは権力に「飼い慣らされた」のか (福田 宏)
Column 2 体制転換の夢と愛国パンク (浜 由樹子)
第2部 音楽とアイデンティティ・表象・規範
第4章 音楽の「色」が投影するもの(齋藤 嘉臣)
--ジャズは何色かーー
第5章 越境するアイデンティティ(福田 義昭)
--アラブ諸国の国歌ーー
補 論「君が代」の起立斉唱拒否 (阿部浩己)
第6章 演奏規範とジェンダー(山本 尚志)
--昭和前期の在日ユダヤ系演奏家と日本の女性ピアニストによる非同調ーー
Column 3 戦時下日本の音楽と商業主義 (辻田 真佐憲)
Column 4 公式の音楽、民衆の歌 (阿部 浩己・半澤 朝彦)
第3部 グローバリゼーションと音楽
第7章 クラブミュージックと直接民主主義のグローバル化(五野井 郁夫)
--セカンド・サマー・オブ・ラブ以降の電子音楽が変える世界政治ーー
第8章 アメリカ軍産メディアエンターテイメント複合体が担う主体形成(前田 幸男)
--政治的なるものとしての日常性ーー
第9章 グローバルとローカル(細田 晴子)
--佐渡から見るソフトパワーとしての「鼓童」--
Column 5 音楽チャリティーは誰のものか (井上 実佳)
Column 6 モーリシャスの「音」にひそむもの (井手上 和代)
Column 7 ナショナリズム象徴の換骨奪胎 (池内 恵)
--リビア革命歌「われわれは降伏しない」--
第4部 音楽で世界を読み解く
第10章 「歌の人間学」としてのブルース(佐藤 壮広)
--詞(ことば)で表現する政治・社会・文化ーー
第11章 Are you experienced? 体験としての音楽(芝崎 厚士)
--とある授業の実践摘録ーー
第12章 ドン・キホーテの風車(半澤 朝彦)
--サウンドスケープ論の「近代批判」再考ーー
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