日本の近代化は、欧米をモデルにした資本主義化であり、脱伝統などの発展理論を取り入れて社会を大きく変容させていった。そのなかで、民衆の生活・心性も大きく変わっていき、同時にうち続く戦争は、地域や国家による戦没者の供養・慰霊と招魂の時代をもたらした。本書は、近世から近代へと時代が移行するなかで変容していった人びとの生活・労働・信仰などのあり方を、東北の仙台地域を主な舞台として論じ、伝統社会から近代社会へと移り変わっていく歴史を民衆の視点から明らかにする。
序章 問題意識と方法論
第一部 労働と経済(生産・分配・消費)と民俗の変遷
第一章 近代の村落のしくみと生活の民俗
第二章 用材・薪炭燃料と流送の民俗
第三章 市場と民俗
第四章 築地魚市場と民俗
第二部 地域と国家のイデオロギー(意識諸形態)の統合と民俗の変遷
第五章 正月迎えの切り紙
第六章 地域と国家の祭りと年中行事
第七章 祭りと渡物の変遷
第八章 藩祖祭祀の変遷
第九章 誰が戦没者を祀るのか
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