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身近な例から性別による抑圧や問題性をつき、売買春、子育て、主婦優遇策などの難問をわかりやすくときほぐす。 「よりよい性の商品化を」「フェミニズムは女のものか」など、挑発的・根源的な発言で注目されている著者が、ジェンダー、セクシュアリティ、男性差別、子育て、主婦優遇政策について、楽しくわかりやすく縦横無尽に語りおろす。チビとダイエット、バストとハゲ、男女のおごりの力学、不倫・性道徳など身近なはっとする例をひいて性別による抑圧や問題性を突く。とくに、性の商品化については、この難問をタブー視せずに自由に議論しようと提唱。ポルノ、売買春、性労働、性犯罪にかかわる課題を一つ一つ明らかにしていく。単に禁止したり規制するだけでなく、多様な性の規範の共有を許すルールづくりを提言。 はしがき 1 お笑いジェンダー論 1 ジェンダーとはーー「男はこうだ、女はこうだ」 2 主婦はいつ生まれたのか 3 家事の男女比較と日本の地域差 4 ひどい「男性差別」--男女共同参画社会は男にとっても楽な社会だ 5 主婦という制度は曲がり角ーー配偶者控除は必要か 2 ジェンダー随笑録 1 メッセージ 男から 2 世間のからくり 3 子育ては愉快だ 4 男女共同参画社会時代のフェミニズム 3 セックスワーク論ーー売春は禁止できない 1 何を何のために論じるのか 2 非公然性の原則 3 性=人格 4 性差別批判 5 資本主義批判 6 近代社会の構造として 7 現場の問題・性犯罪 8 道徳主義的アプローチをこえて 9 自己決定を妨げるものーー強制と抵抗 10 自己決定が成立する条件 11 性の意味づけの変化 12 性的弱者 13 自己決定にもとづく棲み分けーー性規範による規制から手続きへ 14 われわれにできること 4 主婦保護撤廃論 脱・専業主婦時代の家族政策ーー家族の戦後体制を越えて はじめにーー新しい政策のセットへ 1 家族の戦後体制と専業主婦保護 2 専業主婦の階層的位置 3 保護撤廃の方向性 4 高齢社会と新たなライフスタイル 主婦の階層的位置 1 比較における主婦の位置 2 日本における主婦の位置 3 主婦の保護をはずす方向へ あとがき 文 献 初出一覧
レビュー(8件)
テレビで瀬地山先生の話をきいて
テレビの情報番組で瀬地山先生のジェンダー論を聞いて、面白そうなので購入。 本の内容はそこそこ楽しめますが、本自体がずいぶん前に書かれたものなのでちょっとデータが古いです。
かの瀬地山教授の読みやすいジェンダー論とのことで、期待して読んだらやっぱり面白い!!雑誌にコラムとして載せていたものも掲載されているので、中盤以降内容的に重複してしまうところもあって、やや中だるみ感はありますが、それ以上に分かりやすく興味深い内容です。昨今のジェンダーバッシングに加担しているそこのアナタ!ぜひこの本をひまつぶしにでも読んでみてください。男性でも十分楽しめます。