『自動巻き時計~』を読んで面白かったので購入。 全く気負いのない二等兵として、中国大陸での戦争に従軍した著者コミさんの戦争体験記だが、慢性下痢に悩まされながら大陸各地の野戦病院をたらい回しにされる様子の描写が殆どなので、勇ましい話は皆無です。かといって、型に嵌った退屈な“反戦スローガン”を声高に叫んでいるわけでもない・・・。 「真にリアルな描写(文章表現)とは如何なるものか?」と執拗に&真摯に追求し続ける田中小実昌という人は、実はトンデモナク真面目な人なのでは・・・?・・と思った一冊でした。,普通の小説とはちょっと違う、ユルユルのストーリー運びがグループ感を生む。
レビュー(24件)
『自動巻き時計~』を読んで面白かったので購入。 全く気負いのない二等兵として、中国大陸での戦争に従軍した著者コミさんの戦争体験記だが、慢性下痢に悩まされながら大陸各地の野戦病院をたらい回しにされる様子の描写が殆どなので、勇ましい話は皆無です。かといって、型に嵌った退屈な“反戦スローガン”を声高に叫んでいるわけでもない・・・。 「真にリアルな描写(文章表現)とは如何なるものか?」と執拗に&真摯に追求し続ける田中小実昌という人は、実はトンデモナク真面目な人なのでは・・・?・・と思った一冊でした。
普通の小説とはちょっと違う、ユルユルのストーリー運びがグループ感を生む。