[春雷です。」葉室麟さんの小説です。面白そうです。,葉室麟さんの作品が大好きです。鬼籍に入られたのが とても残念です。,“鬼隼人”許すまじー怨嗟渦巻く豊後・羽根藩。新参の多聞隼人が“覚悟”を秘し、藩主・三浦兼清を名君と成すため、苛烈な改革を断行していた。そんな中、一揆を招きかねない黒菱沼干拓の命を、家老就任を条件に隼人は受諾。大庄屋の“人食い”七右衛門、学者の“大蛇”臥雲を招集、難工事に着手する。だが城中では、反隼人派の策謀が。。。 * ”領民のため”と美辞麗句を並べるも何ら良策を講じない藩の重臣や学者たちと、”領民を苦しめる鬼”と謗られながらも、ひたすら己の信じる正義を貫き行動する隼人との対比を通して、真の悪とは何かを問いかける読み応え十分の一巻でした。 巻末の解説にもありましたが、本巻で隼人が思う”悪人とは”が心に残りますね。それは、『悪人とはおのれで何ひとつなさず、何も作らず、ひとの悪しきを謗り、自らを正しいとする者である』。 他の著書を読みたくなりました。 ----- ■本書の基本情報 ・筆者:葉室 麟[ハムロ リン] ・略歴:1951-2017年。北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て2005(平成17)年『乾山晩愁』で歴史文学賞を受賞し、作家デビュー。’07年『銀漢の賦』で松本清張賞を、’12年『蜩ノ記』で直木賞を、’16年『鬼神の如くー黒田叛臣伝』で司馬遼太郎賞を受賞。 ・発行:祥伝社 ・発売:2017年9月 ・ページ数:375p ■これまでに購読した葉室 麟の著書 なし
レビュー(19件)
「春雷です。」
[春雷です。」葉室麟さんの小説です。面白そうです。
葉室麟さんの作品が大好きです。鬼籍に入られたのが とても残念です。
鬼と謗られる孤高の男の願いとは
“鬼隼人”許すまじー怨嗟渦巻く豊後・羽根藩。新参の多聞隼人が“覚悟”を秘し、藩主・三浦兼清を名君と成すため、苛烈な改革を断行していた。そんな中、一揆を招きかねない黒菱沼干拓の命を、家老就任を条件に隼人は受諾。大庄屋の“人食い”七右衛門、学者の“大蛇”臥雲を招集、難工事に着手する。だが城中では、反隼人派の策謀が。。。 * ”領民のため”と美辞麗句を並べるも何ら良策を講じない藩の重臣や学者たちと、”領民を苦しめる鬼”と謗られながらも、ひたすら己の信じる正義を貫き行動する隼人との対比を通して、真の悪とは何かを問いかける読み応え十分の一巻でした。 巻末の解説にもありましたが、本巻で隼人が思う”悪人とは”が心に残りますね。それは、『悪人とはおのれで何ひとつなさず、何も作らず、ひとの悪しきを謗り、自らを正しいとする者である』。 他の著書を読みたくなりました。 ----- ■本書の基本情報 ・筆者:葉室 麟[ハムロ リン] ・略歴:1951-2017年。北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て2005(平成17)年『乾山晩愁』で歴史文学賞を受賞し、作家デビュー。’07年『銀漢の賦』で松本清張賞を、’12年『蜩ノ記』で直木賞を、’16年『鬼神の如くー黒田叛臣伝』で司馬遼太郎賞を受賞。 ・発行:祥伝社 ・発売:2017年9月 ・ページ数:375p ■これまでに購読した葉室 麟の著書 なし