最近、ふたたび、怪しくなってきたセルビアとコソボの関係が知りたくて、 本書を手に取りました。 なぜ、民族同士の争いに、アメリカとNATOがしゃしゃり出て来たのか。 なぜ、国連の協議を経ることもなく、NATOはセルビアを空爆したのか。 なぜ、セルビアだけが悪者にされて、セルビア人を虐殺したコソボ解放軍、クロアチアが責められないのか。 ただ、サッカーに興味のない私には、知らない選手の名前がたくさん出てきて、 本の選択を誤ったと思いました。 しかし、読み進めるうちに、この本がテレビや新聞の報道ではなく、 大のユーゴスラビアサッカーファンである、木村氏自身が、 自分の足で出向き、自分が見聞きしたことを元に書かれているとわかりました。 著者のイチオシ、セルビア出身のストイコビッチを中心に、 旧ユーゴスラビアチームで活躍した選手たちへのインタビューを通して、 ユーゴスラビアの歴史を学ぶことができる。 サッカーをまったく知らない私にも、在りし日のユーゴスラビアチームが見たかった、 と思わせるような心に響く本でした。
レビュー(4件)
悪者はセルビアじゃない
最近、ふたたび、怪しくなってきたセルビアとコソボの関係が知りたくて、 本書を手に取りました。 なぜ、民族同士の争いに、アメリカとNATOがしゃしゃり出て来たのか。 なぜ、国連の協議を経ることもなく、NATOはセルビアを空爆したのか。 なぜ、セルビアだけが悪者にされて、セルビア人を虐殺したコソボ解放軍、クロアチアが責められないのか。 ただ、サッカーに興味のない私には、知らない選手の名前がたくさん出てきて、 本の選択を誤ったと思いました。 しかし、読み進めるうちに、この本がテレビや新聞の報道ではなく、 大のユーゴスラビアサッカーファンである、木村氏自身が、 自分の足で出向き、自分が見聞きしたことを元に書かれているとわかりました。 著者のイチオシ、セルビア出身のストイコビッチを中心に、 旧ユーゴスラビアチームで活躍した選手たちへのインタビューを通して、 ユーゴスラビアの歴史を学ぶことができる。 サッカーをまったく知らない私にも、在りし日のユーゴスラビアチームが見たかった、 と思わせるような心に響く本でした。