一つの役が演者によりどう変わるのか、作品に隠された意図とは何かなど、観劇歴四十年の著者が、新しい歌舞伎の見かた・読みかたを、歌舞伎を愛する方へ書下ろしで贈ります。
はじめに
1与兵衛いろいろ 『女殺油地獄』の不良青年ーー仁左衛門、愛之助、海老蔵
2義経と鼓 『義経千本桜』--初音の鼓とは何か
3俺はお前に別れたくねえな 『荒川の佐吉』--相政を演じた名優たち
4大蔵卿という生き方 『一條大蔵譚』から人生を学ぶ
5桜丸が不憫でござる 『菅原伝授手習鑑』「寺子屋」松王丸の心境
6私は春永贔屓 『馬盥』における春永と光秀
7親子の厳しさ 『伊賀越道中双六』「沼津」に見る父子関係
8美しくない衣裳 美しくない衣裳を纏う役々
9変容する小道具 扇、鉞、碇の変わり方
10鏡さまざま 『京人形』からお岩までーー鏡の明暗
11ちょっと歌舞伎風に 歌舞伎以外で見た歌舞伎味ーー『半沢直樹』『華岡青洲の妻』
12阿古屋ーー知らない権利 『壇浦兜軍記』--阿古屋は景清の行方を…
13ものの順序 順序が語る人間模様ーー『弁天小僧』『魚屋宗五郎』『盛綱陣屋』
14家来が主人をぶつ時は 『勧進帳』『鬼一法眼三略巻』そして玉手御前の謎
15キーパーソンは誰だ 心理劇『引窓』を読み解く
16それでも彼女は生きてゆく 『逆櫓』およしの半生
17偽善者を暴け イイ男たちの本質ーー『俊寛』丹左衛門、『御浜御殿』綱豊
18『野崎村』のヒロイン お染、お光、もう一人のヒロイン
19愛しの子供たち 健気な子、生意気な子、泣かせる子
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