江戸は根津宮永町にある「鯖猫長屋」の朝は、今日も賑やかだ。おてる、与六、おはま、貫八、おみつなど、長屋の面々を“仕切って”いるのは、鯖縞模様の三毛猫サバ。 そんなサバには人間の子分が二人いる。飼い主で画描きの拾楽と、「成田屋の旦那」と呼ばれるほど濃いキャラの持ち主で、剣術が苦手な定廻同心・掛井だ。 その掛井が手下の平八をかばって窮地に立たされる。拾楽がサバの力を借り、事件の核心に迫っていくと、意外な事実が見えてきて……。 謎解きと人情が交錯する人気シリーズ第六弾。文庫書き下ろし。 巻末に、サバが生みの親である著者について語っているので、要注目!
レビュー(17件)
成田屋の旦那と親しまれている定町廻り同心の危機を救う話です。猫の活躍があまりありません。飼い主に爪を立てるだけです。そのあたりが裏切られたような、面白くないような気がしてしまうのですが、筋がよくできているので、素直に読み物として読めば面白いということになります。11-10