生命分析、身体論、リラクセイション法、外傷論など、精神分析の辺域への探求をたゆまず続けたフェレンツィ。その理論と実践は、昨今益々注目をあびている。
フロイト、ユング、ランク、グロデック、サリヴァンなどとの交流、国際精神分析学会の黎明期を情熱的に牽引した活動、独自の理論と技法の模索と発展といったフェレンツィの歩みはどのようなものだったのか。革命に燃えた父と厳格な母のもとで育ち、複雑な女性関係をもったフェレンツィの生涯を、ヨーロッパ大陸とアメリカ大陸にまたがりつつ、その時代背景とともに、浮き彫りにする。
第一章 ブダペスト一九三二ーーー『臨床日記』
ナプヘジの家/挑戦/心の治療/退行/相互分析
第二章 ウィーン一九〇八ーーーーベルクガッセ
ウィーンへ/家族史/成長/医学生/ヒステリー研究/修行時代/精神分析へ/訪問
第三章 アメリカ一九〇九ーーーーキングメーカー、スタンレー・ホール
ブレーメン/ユング/最初の貢献/事件/スタンレー・ホール/ウィリアム・ジェイムズ/ホールー元良系
譜/心霊術をめぐって/帰国/学会設立
第四章 ブダペスト一九一八ーーーー戦争神経症
大戦末期/対立、分裂、延期/暗示と分析/ブダペスト大会/帝国の崩壊/ブダペスト大学教授
第五章 バーデン・バーデン一九二一ーーーークリスマスの手紙
温泉町/告白/グロデック/ハーグ大会/サナトリウム訪問/ギゼラとエルマ/結婚/「エス」の優先権
第六章 アメリカ一九二六ーーー新世界
再訪/ランク/出生外傷/ニュースクール/ワトソン/滞在/ワシントン/性理論/帰国
第七章 ヴィスバーデン一九三二ーーーー言葉の混乱
到着/不安の時代/フェレンツィの試み/攻撃者への同一化/ブダペストの患者たち/フロイト訪問/最後の学会/最後の訪問
第八章 ブダペスト一九三三ーーー最後の日々
ヒトラー政権/最後の格闘/終焉/三人の遺産相続人たち/グロデック/ランク/サヴァーン/クララ・トンプソン/ニュースクール/ナプヘジの家/フェレンツイの貢献
あとがき
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