基地反対闘争の最前線に身を置き続ける芥川賞作家・目取真俊は、小説の中では沖縄の地域共同体に内在する権力・差別・暴力を鋭く描きだしてきた。その作品群と向き合いながら「本土」と沖縄の関係を問い直そうとする批評集。
はじめに
第一章 《知る》ことと《語る》ことの倫理ーー目取真俊の文学を考えるために
第二章 「風音」--死と性をめぐる記憶の葛藤
第三章 「水滴」--地域社会における支配と言葉
第四章 「魂込め」--地域における集権主義と〈嘘物言い〉
第五章 「眼の奥の森」--集団に内在する暴力と《赦し》
第六章 「群蝶の木」--暴力の共犯者と家父長的権威
第七章 「虹の鳥」--《依存》と《隷属》の社会
第八章 霜多正次「虜囚の哭」--強制された共同体
第九章 霜多正次「沖縄島」--戦後沖縄社会の群像
第一〇章 大城立裕「棒兵隊」と大城貞俊「K共同墓地死亡者名簿」--沖縄戦を書き継ぐこと
第一一章 又吉栄喜「ギンネム屋敷」--沖縄戦をめぐる民族とジェンダー
第一二章 真藤順丈「宝島」--「生成流転する沖縄(シマ)の叙事詩」
あとがき
初出一覧
主要参考文献一覧
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