【概要】
幕末の混乱が続くなか、渡米の経験を活かして、日本の近代化のために奔走した最後の幕臣・小栗上野介。遣米使節の渡米150周年(2010年)にあたり、その業績を改めて検証する。 安政七(一八六〇)年一月、この時三十四歳だった小栗は、遣米使節の目付として、日米修好通商条約批准のため渡米。
世界を一周し九ヶ月後に帰国。その後、混乱のさなかにあった幕末期に、勘定奉行や外国奉行などの要職を歴任し、日本の構造改革に奔走した。
しかし、幕府解散で上州権田村に移り住んでからわずか二ヶ月後、西軍により罪なくして斬られ、歴史の闇に葬られてしまった。
遣米使節の渡米から百五十年目にあたり、改めて小栗上野介忠順の業績を振り返る。
【目次】
はじめに──忘れられたもう一つの歴史
第一章 日本人初の世界一周──四万キロの旅
第一節 アメリカへ
第二節 熱狂で迎えられた使節一行
第三節 見せつけられた力の差
第二章 幕末期の構造改革
第一節 変わり果てた祖国の姿
第二節 造船所からの日本改造
第三章 経済による立て直し
第一節 日本人初の経済外交
第二節 日本最初の株式会社
第四章 上州に夢をはせて
第一節 勝気だった幼少時代
第二節 夢の半ば……
終わりに
あとがき
参考文献
レビュー(8件)
忘れられている悲劇の幕臣
本書副題にある通り「忘れられている悲劇の幕臣」でしょう。 著者は小栗家の菩提寺の住職であり、郷土の利も活かしてある作品であると思います。小栗への愛がすこぶる感じられる作品でした。
悲劇の幕臣
開明派幕臣のトップで、ある意味近代日本の礎を築いた小栗上野介の評伝。読みやすく、コンパクトにまとめられており、さっくりと小栗の功績と人生を概観できます。 が、マニアの人には物足りないかも・・・ でも、入門書にはちょうど良いかと思います。