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一九八四年に医療援助活動を開始してから二〇一九年に凶弾に倒れるまで、戦乱と劣悪な自然環境に苦しむアフガンの地で、人々の命を救うべく身命を賭して活動を続けた中村哲医師。良き聞き手を得て、自らの個人史的背景とともに、熱い思いを語った肉声の記録、待望の文庫化。遺志を受け継ぐ現地スタッフのメッセージを収録。 はじめに 1 高山と虫に魅せられて ペシャワールとの縁 二〇〇一年十月、衆議院 髭と帽子 伯父火野葦平 洗礼と論語素読 川筋の気質 家族に対する情 対人恐怖症 精神の転機 典型的な日本人主婦 宗教の「共通性」 2 アフガニスタン、命の水路 よみがえる大地 「時差」四時間半 マドラッサ 家 族 命の重さ 自爆テロ 後始末 流れ弾があたる 安全の限界 参議院、二〇〇八年十一月 3 パシュトゥンの村々 復讐の掟 「戦争」の名分 現地スタッフの変化 ただ一人残って 精神のよりどころ 丸腰の米兵が水路を掘れば リウマチ熱、カイバル峠 4 やすらぎと喜び 日々の楽しみ 生きものたち これからの見通し 「情を交わす」ハトの目 縁の下の力持ち 一人の父親 アフガンの再生 運命にみちびかれて あとがき……………澤地久枝 あとがきに添えて……………中村 哲 岩波現代文庫版あとがき……………澤地久枝 [現地スタッフからの便り1] 中村先生の魂は我々と共に……………ジアウルラフマン [現地スタッフからの便り2] ドクターサーブ中村の意志を継いで生きていきます……………ハッジデラワルハーン 付録……………中村医師関連著書等
レビュー(15件)
インタビュー形式の本でした。 自分の想像していた内容と違っていて、アフガニスタンのことが書かれていると思ったら、生い立ちが多く書かれていました。
一気に読みました 何も知ろうとしない事は罪だ…という言葉が浮かんだ ぬるま湯の様な日本でぼーっと生きてるのが恥ずかしいと 人として最後まで守るべきものは何か、尊ぶべきものは何か、「あとがきに添えて」より 多くの方に読んで欲しい本です