日本の電機産業はなぜ凋落したのか 体験的考察から見えた五つの大罪
かつて世界一の強さを誇った日本の製造業。
しかし、その代表格である電機産業に、もはやその面影はない。
なぜ日本の製造業はこんなにも衰退してしまったのか。
その原因を、父親がシャープの元副社長を務め、自身はTDKで記録メディア事業に従事し、日本とアメリカで勤務して業界の最盛期と凋落期を現場で見てきた著者が、世代と立場の違う親子の視点を絡めながら体験的に解き明かす電機産業版「失敗の本質」。
ひとつの事業の終焉を看取る過程で2度のリストラに遭い、日本とアメリカの企業を知る著者が、自らの反省もふまえて、日本企業への改革の提言も行なう。
この過ちは日本のどこの会社・組織でも起こり得る!
ビジネスパーソン必読の書。
【主な内容】
第1章 誤認の罪 「デジタル化の本質」を見誤った日本の電機産業
第2章 慢心の罪 成功体験から抜け出せず、先行者の油断から後発の猛追を許す
第3章 困窮の罪 円高対応とインターネット・グローバリズムへの乗り遅れ、
間違った”選択と集中”による悪循環
第4章 半端の罪 日本型経営の問題点──経営者、正規・非正規、ダイバーシティ、
賃上げ、エンゲージメント──はなぜ改善できなかったのか
第5章 欠落の罪 人と組織を動かすビジョンを掲げられない経営者
第6章 提言 ダイバーシティと経営者の質の向上のためには
【著者略歴】
桂 幹(かつら みき)
1961年、大阪府生まれ。
86年、同志社大学卒業後、TDK入社。
98年、TDKの米国子会社に出向し、2002年、同社副社長に就任。
08年、事業撤退により出向解除、TDKに帰任後退職。
同年イメーション社に転職、11年、日本法人の常務取締役に就任も、16年、事業撤退により退職。
今回が初の書籍執筆となる。
レビュー(22件)
かつて某総合電機メーカーに勤務しておりましたが、拠点統廃合による地方移転、最後はコロナ禍の業績悪化による早期退職とリストラ続きでした。私は筆者よりやや年齢下ですが本書で指摘されていた通りだっと思います。企業トップだけでなく政治家・官僚含め本書を読んで同じ轍を踏まぬようしてほしい。
電機業界の問題点が浮き彫りです。終身雇用制と日本丸集団船団方式が問題と感じました
レビュー者は重電系の電機メーカに勤務していたことがあるが、重厚長大で年功序列でぬるま湯に浸かって居心地が良かったことは確かだった。しかしながら本書で指摘されているように、決断力が無く、戦略も無く、決定までに時間を要する巨大な官僚機構と化してしまったことが日本の大手メーカが凋落した原因であり、忸怩たる思いである。
友人のおススメで購入。正直あまり得意ではない分野ですが、作者ご本人の体験からか、私でも理解しやすい内容でした。