尽きせぬイメージの泉
『となりのトトロ』『リトアニアへの旅の追憶』『阿賀に生きる』『東京物語』『ニュー・シネマ・パラダイス』……映画という具体的な芸術に沈潜するとき、ヴェイユの思想はどう生きられるのか。己の詩をもつ人々が放つ美の閃光を読みとく。
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【序章「哲学、女、映画、そして……」から抜粋】
シモーヌ・ヴェイユからはむしろ離れ、映画という具体的な芸術に沈潜していったときに、ヴェイユの名をいっさい出さず、ヴェイユの思想をいっさい語ることなく、彼女の思想がわたし自身の言葉としてあらわれ出てきたのだ。自らの意図に沿って思考しているかぎり、それはその人よりも高くも低くもない。自らにおいて自らを超える思考があらわれ出たときにはじめて、他者とつながってゆける普遍性の光が見える。
序 章 哲学、女、映画、そして……
◆第1部 大地と詩
第1章 ファンタジーとは何かーー宮崎駿『となりのトトロ』
第2章 映像という詩のかたちーージョナス・メカス『リトアニアへの旅の追憶』
第3章 叙事詩としての映画ーー佐藤真『阿賀に生きる』
◆第2部 叙事詩の閃光
第4章 夜と音楽ーージャン=リュック・ゴダール『アワーミュージック』
第5章 追憶の詩学ーースティーヴン・ダルドリー『愛を読むひと』
第6章 「見ること」から「創ること」へーー想田和弘『Peace』
◆第3部 円環の詩学
第7章 沈黙における関係性ーー小津安二郎『東京物語』
第8章 絵画としての映画ーーキム・ギドク『春夏秋冬そして春』
第9章 イタリアのシモーヌ・ヴェイユーージュゼッペ・トルナトーレ『ニュー・シネマ・パラダイス』
終 章 シモーヌ・ヴェイユとマヤ・デレン
付 論 1 インタヴュー「詩と哲学を結ぶために」辻井喬/今村純子(ききて)
2 インタヴュー「生きているヴェイユ」今村純子/図書新聞編集部(ききて)
註
あとがき
初出一覧
主要文献一覧
シモーヌ・ヴェイユ略年譜
事項索引
人名索引
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