本書では,戦没者の慰霊・顕彰を,ナショナリズムの文化的側面の中でも死を正当化する観念を再生産する社会的装置およびそれに関連した言説の問題として考察する。具体的には英国のウォー・メモリアルや英連邦戦死者墓地、日本の招魂碑や忠魂碑などの戦没者追悼・記念施設と,それらを中心とする追悼儀礼や言説を研究対象とし,集合的記憶研究の中に位置づけ直す。
これにより,ナショナリズムや集合的記憶が,社会学や人類学の研究としていかなる理論的な位置にあるのかを明らかにし、個別の教会や教団を越えて存在する社会の宗教性という次元を,宗教社会学の視点から扱う。
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