聖徳太子はなぜ英雄になったのか。歴史教科書が明かすその真実。
明治中期,国家主義の教育が推進されていくなかで,日本人の不動の英雄「聖徳太子」が学校教育のなかで意図的に作り出されていったことを明らかにする。このことは,教材をひとつひとつ丹念に検証し直すことから教育課程研究は始められなければならないとの考えから解明された。また,「学校の荒廃現象」といわれた時代に遡り,教育課程研究の意義を考える。歴史教育・社会科教育の諸問題に切り込み,教育課程研究のこれからの課題をも明らかにする。
第1章 歴史教育課程における史的研究の重要性
ー問題提起としてー
第2章 教育の「技術論」考察
ー「技術論」隆盛をもたらした教育学・教育課程研究の停滞ー
第3章 教育課程史研究における史料
ー歴史教材研究の方法論ー
第4章 教育課程史の実践的研究
ー『国史略』の分析を通して明治初期古代史教材を考察するー
第5章 聖徳太子教材の成立
ー教育課程はどのようにして創られ,歴史教育に災いするかー
第6章 教育課程を歪める学校教育の現状
ー高等学校「日本古代史」学習を例としてー
第7章 教育課程の現代的課題
ー真の学力の育成を目指し静かなる崩壊を防ぐために教科書教材改革の必要性を考えるー
第8章 文化財保護と歴史教育の連携
ー歴史教育のあり方を考え,改善を目指すー
第9章 「身近な問題」としての歴史教材の開発
ー教育史上の民衆に関する史料を教材として開発していくうえでの課題ー
第10章 新しい教材の開発を目指す史料の発掘
ー古代日本における塩と瓦の関係についての研究ー
第11章 文化財保護活動に関する調査報告
ー世界遺産「ヨーク大聖堂」を持つヨーク市を舞台とした文化財保護活動と社会科・公民・歴史科教員の養成ー
第12章 中高一貫教育と高大一貫教育における教育課程
ー高等教育機関はいかに対応すべきかー
第13章 高等教育におけるボランティア活動プログラムの研究
ー世界遺産プレアビヒアを題材としてー
あとがき
初出一覧
索引
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