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探偵マット・スカダー・シリーズ 待望の新作 + 傑作短篇集 エレインの知り合いが名前も知らぬ男から脅迫を受けていた。 老スカダーは単独で調査を始める…… …………………………………………………………………………………… 【 堂場瞬一・解説 】 凝った構成も、あっと驚くどんでん返しもない。 しかし本作品は、何とも言えない味わいを残す。 …………………………………………………………………………………… □ 本書収録作品 夜と音楽と 窓から外へ バッグ・レディの死 夜明けの光の中に バットマンを救え 慈悲深い死の天使 夜と音楽と ダヴィデを探して レッツ・ゲット・ロスト おかしな考えを抱くとき ミック・バルー、何も映っていない画面を見る グローガンの店、最後の夜 石を放つとき 原題: A Time to Scatter StonesA Matthew Scudder Novella ◆ 著者について ローレンス・ブロック Lawrence Block 1938年、ニューヨーク州生まれ。20代初めの頃から小説を発表し、100冊を超える書籍を出版している。 『過去からの弔鐘』より始まったマット・スカダー・シリーズでは、第9作『倒錯の舞踏』がMWA(アメリカ探偵作家クラブ)最優秀長篇賞、 第11作『死者との誓い』がPWA(アメリカ私立探偵作家クラブ)最優秀長篇賞を受賞した(邦訳はいずれも二見文庫)。 1994年には、MWAグランド・マスター賞を授与され、名実ともにミステリ界の巨匠としていまも精力的に活動している。 ◆ マット・スカダー・シリーズ ◇ 過去からの弔鐘 ◇ 冬を怖れた女 ◇ 一ドル銀貨の遺言 ◇ 暗闇にひと突き(早川文庫) ◇ 八百万の死にざま(早川文庫) ◇ 聖なる酒場の挽歌 ◇ 慈悲深い死 ◇ 墓場への切符 ◇ 倒錯の舞踏 (MWA賞最優秀長編賞) ◇ 獣たちの墓 ◇ 死者との誓い (PWA賞最優秀長編賞) ◇ 死者の長い列 ◇ 処刑宣告 ◇ 皆殺し ◇ 死への祈り ◇ すべては死にゆく(単行本) ◇ 償いの報酬 ◇ 石を放つとき(単行本)本書 【 目次 】 ◆ 夜と音楽と …… 5 マシュウ・スカダーとともに育って ブライアン・コッペルマン …… 7 窓から外へ …… 13 バッグ・レディの死 …… 67 夜明けの光の中に …… 121 バットマンを救え …… 155 慈悲深い死の天使 …… 183 夜と音楽と …… 209 ダヴィデを探して …… 217 レッツ・ゲット・ロスト …… 245 おかしな考えを抱くとき …… 271 ミック・バルー、何も映っていない画面を見る …… 301 グローガンの店、最後の夜 …… 307 著者あとがき …… 331 ◆ 石を放つとき …… 337 訳者あとがき …… 486 解説 …… 495
レビュー(9件)
久しぶりのスカダーシリーズ!
20年以上も買い続けてきた、私が一番好きな著者、そしてシリーズ。 他の短編集に収録されていた短編もあるけど、初収録の短編もあり、新作短編もあり、共に時代を感じながら読めた。 そこはかとなく漂う哀愁と孤独。 冴え渡る推理力だとか特別な能力があるわけではないけど、文章全体に静かに引き込まれる。 新作短編は、老いたとはいえスカダーらしい活躍。 懐かしい登場人物の名前が挙がり、近況を知れたり故人を偲んだり…シリーズファンには嬉しい内容だった。 反面…シリーズを読んだことがない人には分かりにくい箇所があるかも知れないけれど、どれをとっても素晴らしい短編なので、少しでも気になったら読んでみて損はないと思う。