本書は根底に「近代的知性の迷妄と心情の美徳の喪失」を意識して執筆した。年を経るとともに、いかに心情の世界が人生にとって重大であるかということがひしひしと感じられ、またこの世界が不当にも物質的な科学・技術的な知性の世界によって圧しつぶされているのかを問題にしたかったのである。まさに「人類は、自ら為し遂げた進歩の重荷の下で、半ば圧しつぶされて呻吟している」と言うベルクソンの言葉が現実味を帯びてきているのである。(「はじめに」より)
第一章 パスカル考
第二章 ポール・ヴァレリー --文明批評を中心にーー
第三章 ベルグソン --精神(心)と身体(物)
第四章 近代的知性の迷妄と心情の美徳の喪失
第五章 ドストエフスキーと宗教 --「理知の世界」と「心情の世界」との葛藤
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