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スイスの一豪族から大出世、列強のパワーバランスによって偶然ころがりこんだ神聖ローマ帝国皇帝の地位をバネに、以後、約六五〇年にわたり王朝として長命を保ったハプスブルク家。常にヨーロッパ史の中心に身を置きながら、歴史の荒波に翻弄され、その家系を生きる人間たちの運命は激しく揺さぶられ続けた。血の争いに明け暮れた皇帝、一途に愛を貫いた王妃、政治を顧みず錬金術にはまった王、母に見捨てられた英雄の息子、そして異国の地でギロチンにかけられた王妃ー。過酷な運命と立ち向かい、また定めのまま従容と散っていったヒーロー、ヒロインたちは、どこまでも魅力的。彼らを描いた名画に寄り沿い、その波瀾万丈の物語をつむぐ。
レビュー(159件)
冴えた文章をビジュアル鑑賞
名画をもとに綴られた文章。 はじめて見る絵画を含め、 ビジュアルに鑑賞し読める手ごたえある1冊! ハプスブルク家史は、 かなり細密な人物にまで及んでます。 目次後に示される家系図を 何度も確認して読み進めるあたりは、 トルストイやドストエフスキーの 小説を彷彿させます。 中野京子氏の史実を追うだけではない、 ソフィストケイトされた文章が冴えてます。
いい本です
これは素晴らしい本です。絵画から歴史を勉強できるのはいいです。どちらも苦手な私としては手放せない辞典のようなものです。ずーと図書館で何回も借りてましたが、買っちゃいました。
面白い
中野先生の本は魅力的です。 オーストリア旅行に備えて読んでました。
注釈がちょっときになる。
文中に、同著者の同類系作品を紹介するのがちょっと気になる。 カラー印刷は美しい。
発送も早く、読みやすくて楽しかったです。