巷に跋扈する異界の者たちを呼び寄せる深い闇の世界を、卓越した筆致をもって描ききった秋成の本格怪異小説の数々。崇徳院が眠る白峯の御陵を訪ねた西行法師の前に現れたその人とは(「白峯」)。男同士の真の友情は互いの危機において試された(「菊花の約」)。戦乱の世に7年もの間、家を留守にした男が故郷に帰って見たものとは(「浅茅が宿」)。男が出会った世にも美しい女の正体は蛇であった(「蛇性の婬」)など、珠玉の全9編。
凡例
雨月物語序
巻之一
白峯
菊花の約
巻之二
浅茅が宿
夢応の鯉魚
巻之三
仏法僧
吉備津の釜
巻之四
蛇性の婬
巻之五
青頭巾
貧福論
補注
解説
妖しい美しさを支えるもの──改訂にあたって
上田秋成略年譜
レビュー(45件)
教科書
大学で使うテキストとして購入しました。ただ元々古典好きなところもあるので趣味目的な方にもおすすめできる1冊だと思います。楽天ブックスですとポイントもたくさん付きますし大学で数パーセント引きで買うよりもお得です。教科書目的の方にも趣味で読みたい方にもおすすめの1冊です。
今読むと
中学生の頃に読んだ感想と、再び50歳を越して読んだ感想は非常に違うものでした。 人間の情欲に潜む魔性を図らずも感じる一冊。
内容は少し難しいです。
本の内容は少し難しいのですが、とても勉強になります。
実質読むのは半分(前半は訳語、後半は古語)。ありそうな話ばかりで、不思議で面白かったです。
日本の身の毛もよだつ怖ろしさ・・・。
高校生の子供が無類のホラー好き、どうしても読んでみたいと購入しました。期待通りの怖ろしさで大満足との事です。前半は改訂版ですが難しく読みづらいけれど面白いそうです。