東洋思想の概念・枠組を大きく変え、日本、世界の思想界に反響を起した井筒俊彦(1914─93)の初期の代表作である。ソクラテス以前の哲人達から、プラトン、アリストテレス、プロティノスへと続くギリシアの精神史を、人知を超えた絶対的真理「自然神秘主義」の展開として捉える。ギリシアを通して東洋思想の深層に踏み込む。(解説=納富信留)
序 文
第一部 ギリシア神秘哲学
第一章 ソクラテス以前の神秘哲学
(1)ディオニュソス神
(2)クセノファネス Xenophanēs
(3)ヘラクレイトス Hērakleitos
(4)パルメニデス Parmenidēs
第二章 プラトンの神秘哲学
(1)序
(2)洞窟の譬喩
(3)弁証法の道
(4)イデア観照
(5)愛(エロース)の道
(6)死の道
第三章 アリストテレスの神秘哲学
(1)アリストテレスの神秘主義
(2)イデア的神秘主義の否定
(3)アリストテレスの神
(4)能動的知性
第四章 プロティノスの神秘哲学
(1)プロティノスの位置
(2)プロティノスの存在論体系
(3)一 者
(4)「流出」
(5)神への思慕
〔附録〕ギリシアの自然神秘主義ーー希臘哲学の誕生
覚書
第一章 自然神秘主義の主体
第二章 自然神秘主義的体験ーー絶対否定的肯定
第三章 オリュンポスの春翳
第四章 知性の黎明
第五章 虚妄の神々
第六章 新しき世紀ーー個人的我の自覚
第七章 生の悲愁ーー抒情詩的世界観
第八章 ディオニュソスの狂乱
第九章 ピンダロスの世界ーー国民伝統と新思想
第十章 二つの霊魂観
第十一章 新しき神を求めてーー形而上学への道
第十二章 輪廻転生より純粋持続へ
解説……………納富信留
人名索引
レビュー(0件)