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刑務所だけが、安住の地だったー何度も服役を繰り返す老年の下関駅放火犯。家族のほとんどが障害者だった、浅草通り魔殺人の犯人。悪びれもせず売春を繰り返す知的障害女性たち。仲間内で犯罪組織を作るろうあ者たちのコミュニティ。彼らはなぜ罪を重ねるのか?障害者による事件を取材して見えてきた、刑務所や裁判所、そして福祉が抱える問題点を鋭く追究するルポルタージュ。
刑務所だけが、安住の地だったー何度も服役を繰り返す老年の下関駅放火犯。家族のほとんどが障害者だった、浅草通り魔殺人の犯人。悪びれもせず売春を繰り返す知的障害女性たち。仲間内で犯罪組織を作るろうあ者たちのコミュニティ。彼らはなぜ罪を重ねるのか?障害者による事件を取材して見えてきた、刑務所や裁判所、そして福祉が抱える問題点を鋭く追究するルポルタージュ。
レビュー(161件)
読書日記
2024年2月13日読了 ルポルタージュ。面白かった。 序章で書かれている事と、中身はちょっと違う感じだと思った。普段から薄々感じていたことがこれを読んで詳しくちゃんとわかったとか、言われて見たらそうに決まっているけど気付かないようにしていたとか、そういう感じのことが書かれている。結構な社会問題だと思うけど、なぜか誰も触らない。この本によると、障害者であることを何か(この本で言えば犯罪)の理由にすること自体がタブー視されているから、みたいな感じ。最後の方に、今は少しずつ改善されている的なことも書かれていた。 普段見ないような漢字や、普段見ないような言葉や、知っているけどリアルで使ってる人を見た事がないような言い回しが、いっぱい使われていた。この人は元政治家(犯罪したために失職)なんだけど、それも関係しているのか。 解説(江川紹子による)の最後の方は、書かない方が良かったんじゃないか、書き方を気を付けるべきだったんじゃないか、と思った。
受刑者の多くが累犯者であること、累犯者には障害者が多いこと、を社会に広く知らしめた書物である。 このような問題がこれからも表立って議論されることもなく臭いものに蓋をしたままずっと続いていくのだろうと思うとなんとも言えない気持ちになる。
長年の謎が解けた
非常に興味深い内容。 個人的に聴覚障害者がどう物を考えているのかずっと不思議だったのだが、その謎が解けたのが一番良かった。 過去に起きた有名な事件の犯人や被害者が知的障害者であったことも初めて知った。 障害者の置かれた劣悪な状況による犯罪を隠すことで、より一層障害者への理解が遅れるのだろうと思う。 筆者が訴えるほどこの問題に力を注ぐべきだとは感じないが、世間が知ることで変化するだろうと思う。 色々と考えさせられる内容でした。
知らなかった事、世界を少し知ることができました。 少し重い気分になりましたが、読んで良かったとは思います。 「獄窓記」も読んでみたいと思いました。
借りたのを読んだけど、非常に気になる部分があったので自腹で購入しました。 内容は他の障害者関連のお涙ちょうだいとか恋愛ものとかとは一線を引いていて、現実の障害者、しかも犯罪沙汰を起こした障害者に焦点を絞っています。 中にはつい最近に大々的に報道されていた犯罪もあり、なぜ彼らが犯罪に走ったのか、その内情を知ることができる貴重な本です。 買ってよかったと思います。