北海道へ到達したバードは、函館を起点に道内を巡行、当地の自然を楽しみ、アイヌの人々と親しく接してその文化をつぶさに観察した。帰京後、バードは一転、西へと向かい、京都、伊勢神宮、大津等を巡って、日本の伝統文化とも触れ合う。発展途上の北海道と歴史に彩られた関西……そこで目にした諸諸に、時に賛嘆、時には批判、縦横に綴った名紀行。(講談社学術文庫) 大旅行家の冷徹な目が捉えた維新直後の日本 北海道内を巡行しアイヌ文化にも触れたバードは、東京に戻ったのち再び海路関西へと向かい、神戸に上陸。京都、伊勢、大津等を巡り、各地で鋭い観察の目を向ける
レビュー(17件)
歴史ファンです。
著者であるイザベラ バードという女性は、非常に教養のある女性であります。百年以上前にあっては、イギリスにおいてですら女性の教養人はそれほど多くないと思われる中にあって、国際情勢や政治的な知識が十分であるだけでなく、優れた観察眼の持ち主で、当時のヨーロッパ人が持っていた(今日でも少なくないが)アジア、アフリカ人に対する偏見に囚われることなく、良心的、客観的な視点で日本人およびその文化を観察している点が高く評価できます。明治維新間もない時期の、日本の姿を外国人の視点から客観的にとらえた数少ない名著と言えるのではないでしょうか。
上巻を読んでただいま下巻を読んでいる最中。江戸時代末期から明治時代にかけてのの日本の様子、特に東京以北の風土や風習など、外国人の目から見たストレートな描写は読んでいて引き込まれます。大変面白いです。
途中まで二度目
以前「日本奥地紀行」を読んで、それが完全では無いと知り、関西方面への旅も読みたくて探していました。高額な本であったのですが、買えないままに時は過ぎ、ある日、この本の存在を知りました。伊勢への旅。これが読みたかった内容です。明治初期の伊勢はどんなんだったか。神宮はきっと今と変わらないことでしょう。でも、その周りの歓楽街とか、今は無い町並みがそこにはあったのですね。実はまだそこまで読んでいないのですが、アイヌとの暮らしを読みながら、これほど詳細に書いているのだから伊勢もきっと、すごく詳しくまるで自分がそこにいるかのごとく書いてくれるだろうと期待しています。本書では東北の旅も興味深いです。奥地紀行で読んでいるので。今回は下巻だけを注文しましたが、この方の他の紀行記を読んでみたく存じます。
まだ
忙しくてまだ読んでいないので感想読み終わってから書き直します。
読書
上巻の購入に引き続きです。当時と現在の日本の共通点や相違点が分かる良書です。