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戦後長らく、最前線で戦った海軍将兵のほとんどは、戦地での経験について沈黙していたが、戦後50年を経て多くが晩年を迎えたころから、戦死した仲間のことを後世に伝えたいとぽつりぽつりと語り始めた。そんな彼らの最後の証言、遺言ともいえる声を、神立尚紀氏が「零戦搭乗員の会」との関わりの中で、丁寧に取材したエピソード集である。 【主な内容】 真珠湾攻撃に参加した搭乗員たちがこっそり明かした本音〜決して「卑怯なだまし討ち」ではなかった ミッドウェー海戦で大敗した海軍指揮官がついた大嘘〜搭乗員たちが語り残した真実とは? ヒトラーの要請で日仏を往復した潜水艦乗組員たちを待ち受けた過酷な運命〜無寄港、6万3千キロの旅 たった2日で3千人以上が戦死したマリアナ沖海戦の悲劇〜からくも生き残った搭乗員の怒りの証言 特攻を超える戦死率75%…その戦場を生き抜いた搭乗員は何を見たか〜敗戦を見通しながら戦う悲劇 「戦艦大和」特攻を「思い付きの作戦」と痛烈批判した副砲長の無念〜大和はなぜ特攻、沈没しなければならなかったか 生存者は語る…日本軍捕虜1100人「決死の蜂起」その壮絶な記憶〜偽名のまま命を落とした若者たち 知られざる「終戦後」の空戦 8月15日に戦争は終わっていなかった〜降伏決定後に戦死した若い搭乗員たち 秘密裏に36年間も遂行されていた皇統護持作戦とは?〜海軍の精鋭部隊に下された密命 日本人なら知っておくべき特攻の真実 他。
レビュー(7件)
参戦した日本海軍将兵の奢りと不安
戦後、制作された映画は、反戦映画が主で真実が語られる事はありません。私の義父は、海軍で潜水艦や駆逐艦のソーナーを担当した水兵でした。その義父が、当時の日本人や兵隊はヒットラーを尊敬し、アメリカに参戦して戦った事や学徒出陣でゼロ戦搭乗員になり、人間爆弾桜花の特攻隊員として京都嵐山で訓練中に終戦になった知人も、日本人は熱くて冷めやすく粘りがない民族だと嘆いていました。太平洋戦争は敗戦でしたが、泣きながら特攻機に乗って出陣した者はいなかった等と話していました。当時の日本人は、国防のため一身を投げ打って戦地に赴いて死んだ事が分かります。今、ウクライナ国民が、ロシアを相手に戦争をしていますが、当時の日本人と重ねて本書を読む事が出来ました。
最初はWebで読んでました。出版もあって買いました。戦士の生の声をきいてほしいです。
トップにきちんと責任を。信賞必罰が最重要
零戦搭乗員の最後の証言集は読んだ事はありましたが日本は組織上層部に対して信賞必罰が甘い事が気になっていました。欧米はキチンとトップには責任を取らせるが日本はそうではない。現代でも変わっていないと思います。日本の現場力は素晴らしいがトップが無能でも現場で頑張ると言った事を変えていかないと二流国家のまま浮かび上がれないと思います。官僚や政治家に対して、結果をだせなかったり、責任回避するトップにはきっちり責任を取らせるべきです。そのようなシステムを構築すべき時期に来ています。
友人の誕生祝として贈りました。友人は喜んで下さいました。有難うございます。
迅速に届き嬉しかったです、近くの本屋で売ってなかったので助かりました。