日米開戦直前に発覚したゾルゲ事件で検挙され、刑死したジャーナリスト尾崎秀(ほつ)実(み)。近衛文麿のブレーンとして、日中戦争から対米交渉へと激動する時代に何を考え行動したのか。ゾルゲとの出会い、逮捕までの経緯、特高による拷問などに関する新たな事実を、新資料によって人間関係をたどりつつ明らかにし、評価が多様化する尾崎の実像に迫る。
若き日々(尾崎一家のこと/一高・東大時代/東京朝日新聞社時代/大阪朝日新聞社時代)/上海の尾崎(国際都市上海の横顔/羽仁五郎の忠告/情報と諜報活動のメッカ/スメドレーとの邂逅)/ゾルゲとの邂逅─仲介した人物は誰か(アメリカ共産党が注目した尾崎/鬼頭銀一という人物/尾崎とゾルゲの邂逅)/革命の嵐のなかの中国(赴任直前の上海/左翼系文芸グループへの接近/魯迅との邂逅/日支闘争同盟、東亜同文書院との接触/日支闘争同盟の戦術/中国の共産主義と尾崎の立場/上海のゾルゲ国際諜報団/第一次上海事変を目の当たりに見た尾崎)以下細目略/ヌーラン事件による帰国/帰国後の尾崎/近衛内閣嘱託/満鉄調査部/三国同盟と戦争の危機/開戦前夜 ─漏洩した御前会議の情報/諜報団の崩壊と尾崎の逮捕/ゾルゲ裁判と戦時下の処刑
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