閉鎖された〈イデオクラシー国家〉における科学研究の実像
スターリン時代の哲学者・科学者たちは、教条的なイデオロギーと権力に翻弄されるばかりであったのか。
マルクス主義、遺伝学、量子力学、植林計画をめぐる論争を中心に、闘争する研究者たちの科学的探求の試みに光を当てる、ソヴィエト科学史研究の最前線。
序章 ソヴィエト・マルクス主義哲学史の再解釈に向けて 金山浩司
1 イデオロギーの側から
第1章 ソヴィエトにおける「マルクス主義」公式化の始まりーー1920年ー1930年代始めの哲学・科学論争 藤岡毅
第2章 “メンシェヴィキ化する観念論”--アブラム・デボーリン セルゲイ・コルサコフ
第3章 “走狗”の肖像ーーマルク・ミーチン セルゲイ・コルサコフ
第4章 流浪する国際主義者ーーエルネスト・コーリマンにおける自然科学と哲学 金山浩司
2 科学の側から
第5章 “愛国的・唯物論的物理学者”--ヴァシーリー・ノズドリョフとモスクワ国立大学物理学部の教員たち 市川浩
第6章 量子力学の“唯物論的ペレストロイカ”--ヤーコヴ・テルレツキー 市川浩
第7章 “異化”と“同化”--相対性理論とソヴィエト・マルクス主義の邂逅 コンスタンチン・トミーリン
第8章 生物界と自然環境を“作り変える”科学思想の理念と現実ーーダーウィン、ヴェルナツキイ、スターリン、ルィセンコ 齋藤宏文
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