木元進一郎教授の「賃労働者説」で一応の終焉をみた労務管理の対象論争以後、この30年間における労務管理研究は、科学としての労務管理論をいかほど形成しえたであろうか。対象論争が残したであろう理論的成果とその後の労務管理研究とを批判的に回顧しつつ、労務管理論の再構成を試みたのが本書である。高度に発達した資本主義の中でいよいよ深まりつつある人間・労働・技術・管理の矛盾の中で、それでもなお自己の対象的労働を通じて本来の自己を取り戻そうとする職場の労働者にとって、管理とは何か、それへの解答の模索の一道程が本書である。
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