長年の呪いから解放されよう。嗜好品は我々の生活に必要不可欠なものであるーー
人類学者たちが現地で嗜好品を見て、体験し、語り合った、その集大成としての論集。嗜好品の紹介だけにとどまらず、その生産・流通・消費のプロセスにも目を向け、そのプロセスのなかでいかに国家や政治が関係しているかも考察しながら、その社会を見る。
ーー嗜好品というプリズムを通すと、社会は少し違って見えてくる
序論(大坪玲子)
第一部 つながる
第1章 笑いはメディスンであるーペヨーテ・ミーティングにおける笑いと癒やし(渡辺浩平)
第2章 反響の語りー観光プロジェクト「キューバ国際音楽祭」をめぐる社会と個人に関する試論(田中理恵子)
第3章 「楽しみ」を分かち合うーペルー都市と山村のチーズに対する価値観の違いから(古川勇気)
第4章 「あるけれど無い」リッブーエジプト都市部のユビキタスな「ローカルフード」(鳥山純子)
第二部 こだわる
第5章 「良い酒」とはいかなるものかーつくり手の仕事からみた酒づくりとモンゴルの乳文化(寺尾萌)
第6章 においと共犯性ーネパールのキナーマー(工藤さくら)
第7章 今日のため、明日のためーイエメンのカート商人と消費者(大坪玲子)
第三部 つづける
第8章 水タバコをめぐるポリティクスー現代イランにおける喫煙の作法と法規制の行方(谷憲一)
第9章 アレヴィーと酒の切れない関係ー酒に翻弄されるトルコの少数派(今城尚彦)
第10章 「伝統」からビジネスへーインドの嗜好品パーンの変容とジェンダー(小牧幸代)
第11章 蒸留酒をつくり、ふるまい、嗜むーブルガリア村落部における体制転換、EU加盟と自家製ラキヤ(松前もゆる)
第四部 こえる
第12章 ほろ苦さを求めてーインドネシア西スマトラ州のガンビール・ブームから読み解くビンロウのグローバリゼーションズ(西川慧)
第13章 在来嗜好飲料のゆくえーオセアニア島嶼内外における人とカヴァの多義的な関わり合い(河野正治・大島崇彰)
第14章 近世以降韓国における薬用人蔘製品の流通と消費についてー嗜好品的性格に着目して(辻大和)
レビュー(0件)