認知症ケアが今、大きくかわりつつある。「してもらう - してあげるケア」から認知症の人自身が希望を見出し、今を生きる意味をみつけられるよう「ともに歩むケア」への変革である。その世界的な潮流の先駆けとなったクリスティーン・ブライデンが、認知症と診断された後、絶望の淵から歩み始め、2冊の著書『私は誰になっていくの?』『私は私になっていく』を世に出すため、重要な役割を果たした女性がいた。エリザベス・マッキンレー、看護師で牧師である。彼女はただただクリスティーンの話に耳を傾け、「私はなくならない。私は私になっていく」とクリスティーン自身が希望を見出すまで旅路をともに歩んだ。そしてその「旅路の歩み方」を、誰でも使える方法にまとめあげる研究を行い、実地に試し、世に問うた。
それが「認知症の人のためのスピリチュアル回想法」である。
本書を通じて、「認知症になった後も、自分の人生の主体でありたい」と願うすべての人たちと、その旅路をともに歩みたいと思う人たちによる、「認知症ケア新時代」が始まることを願う。
日本語版刊行にあたって
I.「スピリチュアル回想法」学習教材
序
この学習教材の使いかた
A.スピリチュアルケアとは
B.認知症とは
C.コミュニケーションについて
D.認知症の人と回想法を行うときの注意
E.スピリチュアル回想法とは
F.スピリチュアル回想法の実際
第1週目:人生ー生きることの意味
第2週目:人間関係ー孤立すること,つながること
第3週目:希望,恐れ,心配
第4週目:老いること,超越すること
第5週目:宗教の信仰,スピリチュアルな関心
第6週目:信仰の実践,スピリチュアルな関心の実行
付録:スピリチュアル回想法のグループで取り上げる話題
文献
II. 認知症の人と歩み ともにケアを創る
クリスティーンとの対話から生まれた「スピリチュアル回想法」
III. 認知症ケア新時代
「希望」に向かって共に歩み続けよう
認知症とともに生きる人の声に耳を澄ませながら
IV. 日本のケア現場との接点
エリザベスとの出会い
V. エリザベス・マッキンレー取材記
その人自身の文脈で一番深いレベルで考える
レビュー(4件)
認知症ケアとして大切なこと。
今から思えば、前兆はあったのに、それが認知症だと解かり難くて、突然に親の様子が豹変したことで、それまでの家族関係が一瞬で崩壊、包括介護センターの人は、病気がさせている言動だから割り切るように言われても、つい数日前まで良好な親子関係だったので、到底そのようには思えず、認知症介護の本を読み漁る日々に、この本が心の砦となり、やはり私の思いは間違っていなかったと確信できました。日本語版刊行にあたっての中で『スピチュアル回想法を一言でいえば、対話を通じて本人が人生をふり返り、生きることの意味を見いだせるよう助ける手法である。その根底にあるのは、認知症によって「人生が終わる」どころか、発症後も人は人間的に成長を続け得るという確信である(中略)重要なことは、この旅路をともにすることを通じて、ケアする側もまた人間的に成長するということである。ケアする人の成長なくして、認知症のケアは行えない。』との文を読み、自分が思い悩んでいた心の状態を簡潔に表されていたので驚きました。認知症状を周囲から病気の括りで納得させられる度に、どうも腑に落ちない自分がいて、病気であっても人間が変わるわけでもないのに、親が症状に戸惑いもがいている姿を、病気による人格崩壊と決めて掛かられ、それまで生きてきた親の尊厳は守ってやれないものかと、ずっと悩んでいたのです。この本は認知症ケアに忘れてはならない大切なことが書かれています。認知症になった人からの気持ち、介護する側からも、どちらも欠かせない内容です。
妻に頼まれました
妻から頼まれたので購入しましたので、内容評価はできません。
まだ読んでないのですが
NHKで著者が特集されとても興味深く感じ取り寄せました。