1980年代に始まった現在の複雑系研究の流れは,自然科学,工学,人文社会科学,数学などの広範な分野に及んでいる。『複雑系叢書』は,各分野のフロンティアで活躍している専門家がそれぞれの立場から,現象,実験,技術,理論,方法論,あるいは論理,歴史や思想などの「複雑系の問題」を,専門家どうしでも議論の輪が広がるように,また専門外の読者にもわかるよう,できるだけ平易な言葉で論じながら「グローバルな知」を探求するシリーズ。
第3巻には複雑系の視点から経済・社会を論じる5編の論文を収録。内部状態を持った個体が集まってできた系の集団的・統計的性質に着目し,各個体の情報からいかに集団を特徴づけるか,いかに新たな集団的性質を発見するかという問いが示されている。
1. 経済学における複雑系の系譜ースミス・マーシャル・シュンペーター(東條隆進)
2. 景気循環理論と非線型動学:IS-LM分析における展開(吉田博之)
3. 社会物理学と考現学との接点(山崎義弘)
4. 動物の群れにおける自由と社会(郡司ペギオ幸男・村上 久・都丸武宜)
5. 対戦型スポーツに対する統計物理からのアプローチ(成塚拓真)
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